『TL125J Fieldtripper 』 カタログ

Taka

2009年12月09日 00:16

TL125J Fieldtripper(フィールドトリッパー)!
TL125史上、最強にして最後のモデル、JD-06の3型に当たります。
何が最強かっていうと、12V化されてバッテリーレス!
なんだそんなこと?!っていう人が多いと思うけど、12V・バッテリーレスの有り難さは、
TLの6V蝋燭ライトで、暗くなった山道を走った経験がある人なら、
誰もがうなずいて最強と呼びたくなります。
そうですよね、皆さん!蝋燭ライトはつらいですよねぇ。

余談ですが、ほんとうに真っ暗な道なら、蝋燭ライトでも逆に明るく見えるのですが、
時々対向車が来るといった様な中途半端に暗い道だったりすると、本当に視界が利かないのです。特に、雨の夜道なんか、メガネの僕には最悪ダメダメ。それだけ6VTLはライトがショボかったです。特にJD-03以前のモデル/バイアルスやイーハトーブは・・・。

ライトは、軽くコンパクトであって欲しいのですが、暗くては困るのですね。
だから、フィールドトリッパーの12Vパワー(一般車を知る人には全然物足りないレベルだが)に出会ったときは、明治以前の人間が電燈の明るさに出会った時の驚き・感動と同じくらいの思いであったでしょう。
しかし、ここまで書いて何なんですが、実のところはJD-06車のオーナーにはなったことがないので、その12Vパワーの恩恵にあずかったことがないわけなのです。

ちょっと前置きが長すぎました。さて、ぼちぼちと始めましょう。


数々のTL125パンフレットの中でも、一番シンプルなデザインのTOPページの印象です。
その印象はどこからくるのかと考えると、キャッチコピーが一切書かれていないのです。
謳いたい言葉が見つからなかったのか、それともその必要は無かったのか。




”オールラウンド・トレッキング・マシン”として紹介されています。
パンフレットの紙面上から、トライアルの文字は完全に消えてしまいました。
国内モデルは、フレームナンバー1200004~1202988の2985台が生産されました。
海外(フランス)モデルは、5100002~51000481の480台。




このモデルから、シートがセミロング化してタンクキャップがキー付きに変わっています。
些細なことですが、気になる点が一つ。
主要諸元表の中の減速比の項で、5速までしかないバイクなのに、6速まで欄を設けつつ、
当然、設定がないので”―”を入れていという不思議な表記になっているのです。



ひょっとして、海外仕様には6速までの設定があったのか等と、色々考えましたが、
元々CB90ベースからスケールアップしてきているこのエンジンのクランクケースは、
6速分のギアを納めると、確か、準トライアル~トレッキング走行に必要な遅い1・2速のギア、
つまりカウンターシャフト・ギアを大きく取るだけのスペースを確保できなかったはずです。

このことは、SSDTの様な、ヨーロッパのツーリングトライアルシーンで、
長距離を120kmオーバーで移動しながら、各所に設けられたセクションではトライアルをこなし、
終えると再び、高速走行で移動してゆくというスタイルの戦い方を不可能としました。
このエンジンの発展系を積んでいた、
89年式のRTL250Sまで引きずったウィークポイントだったのです。

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